2016年02月09日

最近のガソリン価格の値下がりで思うこと

 ハイブリッド車の燃費の良さの魅力も大きいが、まだガソリン価格が気になる方が多いと思う。最近の値下がりは顕著で、この勢いで行くとどこまで下がるのだろうかという内心淡い期待感が無いわけではない。いずれにしても購入者(消費者)としては安く買えることに越したことはない。
 私の記憶では平成26年7月頃はレギュラーガソリンで1ℓ160円以上していたが、最近は新潟市内で1ℓ100円を切るガソリンスタンドも見受けられるようになった。
平成27年後半からの下落要因は、中国などの新興国における景気減速の影響を受けての原油需要の伸び悩みや、米国におけるシェールオイルの増産、OPEC(石油輸出国機構)における原油供給過剰などが要因とする解説も多い。
 原油価格の値下がりによるメリットは、電気代の値下がり、石油製品の値下がり、輸送費減による商品の値下げや旅行が増える等々で消費者にとっては良いことずくめで、さらに円安傾向も後押ししている。だが中長期的に見て果たしてこれで良いのだろうか。
原油価格が短期間にこれだけ下落すると、国際金融市場でのマネーフロー(お金の流れ)などに大きな影響を与える。主要産油国の経済状況が悪化したり、エネルギー関連株の動きが不安定になるなどの悪影響も顕在化し、それが巡り巡って自分のところにも影響してくる。
また、見方を変えてガソリンに係る税金に着目してみると、仮に、ガソリン1ℓ150円の場合、半分近くの68円弱が税金である。その内訳は、本体価格82円、石油税3円、ガソリン税(暫定税率)25円・(本則税率)29円、消費税11円である。本体価格がどんどん下がり、1ℓ85円となり注目を集めた県もある。そうなると約70%が税金で引かれ、手元に残るのは30%弱となる。これではガソリンスタンドの経営は成り立たなくなるだろう。
更に見方を変えて、前述のシェールオイルに目を向けてみると、全世界に分布する埋蔵量はかなりの量であるが、地中からの採掘は重金属を含んだ有害物質を含んだ廃水の発生で河川や地下水の汚染も激しく、当面は環境への影響も問題視されるところである。
日々の生活に追われ、1円でも安い商品の購入に躍起になっていると、世界観のバランスや、中・長期的な視点に目が行きにくくなってくる。ガソリン安の安堵感、精神的な安定感のある時にこそ、次への備えを考える余裕を養いたいものである。
(事務局長 大谷 昇)
posted by 新潟県消費者協会 at 16:02| コラム | 更新情報をチェックする
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